スティーブン・ハートソン選手に学ぶ "飛ばないジャンプ"
最近、ジャンプ方法についていろいろと(独自)調査をしています。
以前の WCRC のコースレイアウトで、どうしても高速にクリアできなかった箇所があったためです。
これまでに考えたこと調べたことは、WCRC でのプラクティス 1/21/2012 - ジャンプに関する考察 と ライアン・キャバリエリ選手に学ぶコーナー前のジャンプ方法 に書きました。
スティーブン・ハートソン選手の "飛ばないジャンプ"
今回は 2012年1月22日に開催されたプロライン SX シリーズでの Mod 2WD A Main ファイナルを見てみましょう。
ビデオ内で、トップを走っているのはアソシエイテッドのスティーブン・ハートソン選手です。
スティーブン・ハートソン選手は、ライアン・キャバラーリ、ライアン・メイフィールドに次ぐアソシエイテッドの有望選手。 2011年の ROAR 全米では Mod 4WD A Main 3位。2011年12月の ROAR リージョン 12 (カリフォルニア、アリゾナ、ハワイ) では Mod 2WD、Mod 4WD、Mod SC の三部門を総ナメにした実力者です。
さて、次のビデオはそのスティーブンハートソン選手の PL SX シリーズ Mod 2WD での走りです。
私はここで、ジャンプの飛距離の小ささとジャンプの正確さに注目したいと思います。
私も同じコースを走らせたのですが、このコースのジャンプは最も大きなトリプルとダブル以外のジャンプであれば、 私のストック・バギー (17.5T) でも余裕で飛び越えられます。 コントロールを誤れば、ジャンプしすぎて大回りしすぎるほどです。
しかしスティーブン・ハートソン選手は私が飛ぶよりもより小さく飛んでいます。より高速であるにもかかわらず、です。
"飛ばないジャンプ" のポイントは?
ビデオをチェックして考えたのは次の通りです。
着地後の加速をスムーズにするためには、着地をジャンプの下り坂 (ダウンサイド) にする。 大ジャンプをしなければ着地も楽。
最低限のジャンプにすることによって、加速するチャンスと安定感を同時に得られるはずです。
おそらくコントロールで重要な点は、どこで減速するか、ということでしょう。
ジャンプの飛距離はリップを抜ける瞬間の前方方向の速度にのみ依存しているはずです。 とすると、"飛ばない" ということは "ジャンプ台を遅く飛び出す" ということに他なりません。
もともと速く走りたいがために "飛ばない"。しかし "飛ばない" ためには遅くなければならない。
このジレンマを解決するためには、必ずどこかで最低限の減速をしているはずと予想できます。
残念ながらこの点はビデオから分かりませんでした。 おそらく調べるためには、他の選手との比較が有効と思われます。近々この点について調べてみたいと思います。
今回は課題を残す形になりましたが、目標とする軌道は分かったように思います。