【2022年度版】南カリフォルニアの R/C オフロードレースの人気の傾向
最終更新日: 11/7/2022
この記事では、南カリフォルニアでの最近の R/C オフロードの傾向を、JBRL の参加エントリー数からみてみましょう。
さっさと結論を知りたい方は、次の TL;DR だけでもみてください。
TL;DR
- 現在は 1/10 スケールよりも、1/8 スケールの方が人気がある
- 1/8 オフロードレースでは従来のナイトロに加えて、特に電動カー (E-Buggy/E-Truggy) が増えている
- トラギーも堅調に増加している
JBRL とは?
JBRL は Jimmy Babcock Racing League の略。ホットロッド・ホビーズのオーナーのジミーさんが中心となって主催している、南カリフォルニア随一の R/C レースシリーズです。既に17年以上、毎年開催されています。
現在は「1/10 スケールシリーズ」と「1/8 スケールシリーズ」の二本立て。春から秋にかけて、それぞれのシリーズ毎、およそ毎月一度のペースでレースが開催されています。 レースは南カリフォルニアの主要トラックをあちこち転戦して行われます。
2021年度までは現「1/10 スケールシリーズ」は「エレクトリック・シリーズ」、「1/8 スケールシリーズ」は「ナイトロ・シリーズ」と呼ばれていました。
毎ラウンド、平均約150エントリーを超える人気ぶりです。南カリフォルニアでR/Cレースをしている人なら、誰でも知っているといっても過言ではありません。
ルーキークラスから、プロ(エキスパート)クラスまであり、誰でも参加できます。
レース当日の朝でも受付できるので、日本から旅行できて参加することも、もちろん可能です。
ここでは JBRL のエントリー数を集計することで、南カリフォルニアでの R/C オフロードレースの人気の傾向をみてみましょう。
JBRL の平均エントリー数の推移
2016年からのJBRLの平均エントリー数は、1/10 シリーズ、1/8 シリーズ毎に次のようになりました。
2016年から2019年までは、1/10 スケールがおよそ150から190の間で、1/8スケールが約140から160強の間であり、1/10スケールの方がエントリー数が多かったことがわかります。
ところが、2020年以降は1/8スケールがエントリー数を増やし、1/10スケールのエントリー数を上回りました。1/10スケールはエントリー数が横ばいであるのに対して、1/8スケールのエントリー数は急増しています。
1/10 スケールと 1/8 スケールのエントリー数の比率で言うと、次のようになります。
明らかに1/8スケールの比率が上がっています。
1/8 スケールシリーズで、何が起きているのでしょうか。
1/8 スケールシリーズにおけるナイトロと電動のエントリー数
1/8 スケールシリーズのエントリーを、ナイトロと電動に分けると、次のようになります。
ルーキークラスは、ナイトロと電動のどちらで参加しているか不明であるため除外してあります。
ナイトロのエントリー数も増えていますが、それ以上に電動カーのエントリー数が急増していることがわかります。
電動カーのエントリーは、2016年には平均28エントリーでしたが、2022年には平均91エントリーとなっています。実に3倍以上に増えています。
このエントリー数は、実際には複数のクラスに分かれています。例えば、2022年4月のラウンドでは、Open Electric Buggy (31 エントリー)、Open Electric Truggy (25 エントリー)、Sporsman Electric Buggy (53 エントリー) で計 109 エントリーです。
ナイトロと電動の比率は次の通りです。
2016年には電動は22% でしたが、2022年には38%まで増加しています。
この傾向が続けば、数年後には電動カーのエントリーの方が、ナイトロよりも多くなることも予想されます。
1/8 スケールにおけるバギーとトラギーのエントリー数
1/8 スケールシリーズにおいて、「バギー」と「トラギー」という分け方で、傾向を見ると次のようになりました。
2016年には20%ほどのエントリーだったものが、2022年には約30%にまで増加しています。トラギーの割合いは、着実に増えています。
以上、JBRLのエントリー数から、南カリフォルニアでの R/C オフロードレースの現状を眺めてみました。
定番の 1/8 スケールナイトロバギーの人気は安定している上に、 主に電動カー (E-Buggy/E-Truggy)、および、トラギーの増加が 1/8 スケールレースの人気を牽引し、1/10 スケールを凌ぐほどに成長していると言って良いと思います。