1/8 電動オフロードレースに参加しよう
車も作った、少しは練習もした。そうなったら、いよいよレースに参加してみましょう。
レースにでるためには、走行技術は未熟でも全く構いません。ですから、「いつか、上手になったらレースに参加しよう」などと、遠慮する必要は全くありません。
最初は初心者が参加する「ルーキークラス」または「ビギナークラス」といったところに参加することになります。 レースをしている中でレースのマナーやエチケットについても、徐々に学んでいけるはずです。まずは気楽に参加してみましょう!
もちろんレースはレーストラックで行われます。プラクティスの時と同じようなマナー・エチケットはありますので、まだ読んでいない方は「E-Buggy のプラクティス」に目を通しておいてください。
1/8 オフロードレースの種類
アメリカのRCオフロードカーのレースの種類は、一般的に「クラブレース」と「(ビッグ)レースイベント」の二つに分けられます。
クラブレースとは?
クラブレース (Club race) は、各レーストラックで開催される定例のレースイベントです。名前に「クラブ」とありますが、特別にナントカクラブというクラブに所属しないといけない、というわけではありません。
例えば、「毎週土曜日6時スタート」「毎月第二土曜日朝11時スタート」など、それぞれのレーストラック毎に、開催日時が決められているのが普通です。
2023年9月現在、南カリフォルニアの各トラックでは、次のようにクラブレースが開催されています。
トラック | 開催日 |
---|---|
The Dirt | 毎月第一土曜日 |
Thunder Alley | 毎月第二土曜日 |
Revelation Raceway | 毎月第三土曜日 |
Channel Islands | 毎月最終土曜日 |
Huckleberry Raceway | 不定期 (毎週フェイスブックのポストでスケジュール発表) |
Hot Rod Hobbies | 毎週火曜・土曜 |
ただし、他のレースイベントの開催と重なるなどで、予定は変わることがあります。お出かけの前には必ず、フェイスブック等のポストでレースがあるか確認してください。
クラブレースは一番気楽に参加できるレースで、参加費用も安いのが普通です。 はじめはクラブレースに参加して、レースの技術を磨きましょう。
クラブレース以外のレース
クラブレースの他、各トラックでは 1日から数日かけて開催されるレースイベントも開催される場合もあります。
クラブレースでレースのイロハを学んだら、ビッグレースイベントに参加して腕試ししてみましょう。
通常、クラブレースよりも参加人数も、レベルもグッと上がります。参加する場合は、普段クラブレース等で参加しているスキル別クラスから一つ落として参加するので良いと思います。
例えば、普段のクラブレースで「エキスパートクラス」に参加していても、余程あなたが本物のプロでない限り「インターミディエート」もしくは「スポーツマン」クラスに参加するので良いと思います。(詳しくは後述の「スキル別レースクラス」をみてください)
アメリカでは DNC (Dirt Nitro Challenge)、Silver State Championship、Psycho Nitro Blast 等、全米から 500 から 1000 エントリー以上も集めて開催される超ビッグレースイベントもあります。
レースクラス
車種別レースクラス
1/8 スケールのオフロードレースは、基本的に動力別に Nitro と Electric の2種類。また、車のスタイル別にバギーとトラギーの2種類。これらの組み合わせで、計4クラスあるのが基本になります。
当サイトでは Electric (電動) を扱ってますから、電動バギーと電動トラギーの2種類です。
スキル別レースクラス
車種別のクラスに加えて、さらにスキル別に次のように分類されて、それぞれのクラスでレースが行われます。
- Pro (Expert) クラス
- Intermediate クラス
- Sportsman クラス
- Beginner (Rookie) クラス
このうち、一般参加者がレースをするのは Sportsman (スポーツマンクラス) です。Intermediate は Sportsman クラスで十分な実績のある人、もしくは上位クラスで過去に実績のある人が参加します。 その上の Pro/Expert クラスは、現役のプロレーサーが走ります。
どのクラスで走るかは通常、自己申告制なのでどこで走っても構いません。しかし、記念受験的に一般人がプロクラスで走ると、高度なレースを邪魔してしまう可能性が高まります。はじめは Rookie クラスまたはスポーツマンクラスから参加して、自分の成績をみながら上位クラスに参加していくのがおすすめです。
車種別とスキル別を合わせて、"Sportsman Electric Buggy (E-Buggy)" とか "Intermediate Nitro Truggy" のようにレースクラスが構成されます。
はじめてレースに参加する方は、ビギナー (Beginner) クラス、またはルーキー (Rookie) クラスといった名前のクラスに参加すると良いでしょう。
通常、ルーキークラスの場合は、電動、ナイトロ、バギー、トラギー全て混ぜこぜで走る場合が一般的です。
ルーキークラスで何度か1位をとって、2位を周回遅れにするくらいになったら、スポーツマンクラスに参加すると良いかもしれません。
レース参加に必要なもの
トランスポンダーは必須
通常のプラクティスと異なる点としては、ラップタイム計測用のトランスポンダーが必須です。
トランスポンダーは MyLaps のトランスポンダー一択です。現状、トランスポンダーを貸し出しているところはありませんので、レースに参加する前には必ず用意しましょう。
MyLaps の RC 用トランスポンダーには 2-Wire と 3-Wire のタイプがあります。下位互換性があり、どこのトラックでも安心して使えるのは 2-Wire (RC4 Hybrid) の方です。
バッテリーは複数セット用意しておくほうが良い
クラブレースでは通常、予選が2ラウンドあります。1ラウンド走り終わって、次に走り始めるまでに急いで充電しても間に合わない場合もあります。レースの進行を妨げたり、迷惑をかけないよう、スペアのバッテリーも用意しておいたほうが良いでしょう。
クラブレースの流れ
クラブレース以外のビッグレースイベントでは、そのイベント毎の参加手続き等がありますので、イベントフライヤ等を確認してください。
1. クラブレースの参加手続き
クラブレースの参加手続き (Sign up) は通常、当日現地で行います。 遅くとも、レース開始30分前くらいまでには受付を探して手続きしてください。
サインナップをするときには、レースの参加費用を払い、名前、参加したいレースクラス、トランスポンダー番号を伝えます。
2. ヒートセットアップの確認
レース前15分くらいになると、レース順番などが記載されたセットアップシートが貼り出されます。(または、LiveRC など、オンラインのみの場合もあります)
自分のレースのヒート番号、自分の番号などを覚えておきましょう。
3. 予選
予選が始まったら、前のヒートが走っている間くらいには、ドライバーズスタンドの前にきて準備しておきましょう。
前のヒートが終了する2、3分前くらいには、電源を入れ、ピットレーンに車を出しておくと良いと思います。レースの進行の妨げにならないように、早め早めに準備しましょう。
自分が走り終わったら、次のヒートのマーシャルをします。速やかに、マーシャルの立ち位置を示すコーンのところに向かいましょう。
4. メインレース
予選が終わると、メインレースのヒートセットアップが貼り出されます。自分の走るレースの順番を確認しましょう。
メインレースでも、レースが終わったらマーシャルをするのが普通です。走り終わったら、速やかにマーシャルの位置に向かいましょう。
A Main で3位内に入ると、表彰台で写真撮影する場合があります。通常は、走り終わった直後に撮影が行われます。
Revelation Raceway ではクラブレース終了後にトロフィーの受け渡しと、表彰台写真の撮影があります。時と場所と場合によって、いろいろあると思いますので、上位入賞したらレースディレクターの人に聞いてみると良いかもしれません。
レースは出番がなくなれば、いつでも帰宅して OK です。自分の出番がイベントの最終ヒートに近い場合、走り終わって、すぐにピットを片付けて退出しないといけない場合がありますので、 走行準備が出来次第、帰宅準備を進めておくと良いかもしれません。
レース参加上のマナー
周回遅れになるときは、速やかに道を譲る
同じヒート内に自分より速い人がいて、自分が周回遅れになることはよくあります。どのレベルでもあることです。
この場合、すみやかに道を開けて抜かさせるようにしてください。後ろから勢いよくきた人が、同じ周回なのか、違う周回なのかわからない場合もありますが、迷うくらいなら道を譲ったほうが得策です。
マーシャルの人に怒鳴らない
自分の車が転倒してしまって、マーシャルの人に起こしてもらいたい場合があります。すぐに起こしてもらいたい気持ちはやまやまですが、極力じっと待ちましょう。
なるべくボディーは自分がわかる色にペイントする
レースで単色 (例えば真っ白、真っ赤)のボディーで走ることは珍しいことではありませんが、なるべくなら、自分の個性が出るような色をきめて、決まったボディーカラーで走りましょう。
同じレースをするもの同士、レース中にパッと車を見て、「あ、誰々がきた」とか、わかったほうが何かと良いことがあります。
もし真っ白のボディーでは誰の車かわからなくて当然です。決まったボディーカラーでレースにたくさん参加して、ボディーカラーを覚えてもらうように心がけましょう。
以上、マナーやエチケットといっても、普通にレースに参加していれば、自然と身につくようなことばかりです。あまり難しく考えず、どんどんレースに参加してみましょう!