デュポンコネクターの圧着方法
最終更新日: 2025年2月19日
ここでは DuPont (デュポン) コネクターの圧着ツールと圧着方法について説明します。
サーボやESC等のワイヤの修理を実施する場合は、自己責任で実施してください。自分でワイヤを切断するなどすると、通常、メーカーの補償対象外となりますので、ご注意ください。
圧着ツール
ジャンパーピンはワイヤーに圧着 (crimp) します。この作業には専用の圧着ペンチ等のツールが販売されているので、それを利用します。
「圧着する」というのは「かしめる」ともいいます。「かしめる」というのは、金属を曲げて固定すること全般を指す言葉で、「リベット」などの使用時にも「かしめる」と言う言葉が使われます。「圧着」は電線と端子を強く押しつぶして固定することを指します。
デュポンコネクター用の圧着ツールは、次のようなものです。
ちなみに、このツールは、デュポンコネクターだけでなく、XH コネクターの圧着も可能なタイプです。
写真のタイプ以外にも、厚みの薄い圧着ツールもあります。そうしたツールは、各種サイズのピンに対応していることが多く便利な場合もあります。 しかし RC に限っていえば、圧着の必要なコネクターは通常 Dupont コネクター (およびまれに XH コネクター) を圧着する程度です。 そのため、いろいろなピンに対応する必要もありません。厚みのあるツールの方が、圧着時にピンが曲がることが少なく、圧着が簡単です。このため、上の写真のような Dupont コネクター用と銘打った厚みのあるタイプのツールがおすすめです。
サーボワイヤー
サーボやESCのワイヤーを短くするだけなら、ワイヤーを別途購入する必要はありません。 しかし、ワイヤーの断線などで修理する場合には、サーボ用のワイヤーがあると便利です。
サーボワイヤーというような名前で販売されています。
太さは 22AWG くらいが良いと思います。
ワイヤーストリッパー
モーターのワイヤーなどの被覆を剥くときは、ハサミやナイフでも問題ありませんが、サーボワイヤーは細いので、 ワイヤーストリッパがあると便利です。
サーボワイヤーの太さは 22AWG か 24AWG 程度であることが普通です。不明の場合は 20AWG など、太い方から順に試すと良いでしょう。
デュポンコネクターの圧着方法
コネクターの圧着方法について、簡単に説明します。
圧着ツール等の説明書に、詳しく書いてある場合があると思いますので、詳しくはそちらをご覧ください。
ここでは、コネクターハウジング、クリンプピン、サーボワイヤを用意し、ワイヤにコネクターを取り付けてみましょう。
まず、3本つながっているワイヤーを、1センチほど切り、1本ずつにほぐします。
2〜3mm程度、被覆をワイヤストリッパーで切ります。
ワイヤーの極性は、ハウジングのスリットを手前にして、右側がグラウンド (GND)、中央が供給電源のプラス、左側が信号線です。
並び順と、ピンの向きに注意してください。
クリンプピンを、圧着ツールに軽く挟みます。
被覆を切ったワイヤーを挟みます。
このとき、被覆を切った箇所が、クリンプピンの内側に圧着され、被覆部分が外側に圧着されるようにします。
同様に残りの2本も、クリンプピンを圧着します。このとき、ピンが同じ向きを向くよう注意してください。
ハウジングにピンを入れます。
カチッと音がするところまで、真っ直ぐ差し込みます。
クリンプピンの四角い突起部分が、ハウジングのスリットから見えるところまで入ります。ここまで入ると、ピンがハウジングに引っ掛かり、抜けなくなります。このときカチッと音がします。
ピンが所定の位置まで入っていれば、ハウジングが平らになるはずです。
ピンが奥まで入っていないと、ピンがハウジングから抜けてきて、接触不良の原因になりますので、ご注意ください。