手元を忘れる
あなたが実車の運転をしているときのことを考えてみてください。
カーブで曲がるときに、「ハンドルを時計回りに少し回そう」とか考えますか?
ブレーキを踏むとき、足の裏を意識して「ブレーキペダルをギュッと踏もう」とか考えますか?
アクセルを踏むとき、「だいたい2センチくらいソッと踏み込もう」と考えますか?
おそらく多くの人は、そう考えてはいないでしょう。何も考えずに運転していると思います。 車の運転そのものではなく、周囲を走る車や歩行者に注意を払っているだけの状態になっているはずです。
この状態になってはじめて、車を安全かつスムーズに運転できるようになるのです。 なぜなら、人間の体の動きは思っている以上に複雑であるために、体の動きを意識しきれるものではないからです。
このため、体のどこをどう動かそうと意識してしまうと、普段なら簡単にできていることすら、タドタドしい動きになってしまうのです。
パソコンのキーボードのブラインドタッチができる人でも、「1 をタイプするには、小指を伸ばして・・・」などと指のことを考えたらタイプが遅くなると思います。
RC カーの操縦も同じです。
操縦する指先に意識を払って 「少しステアリングを切ろう」とか「このタイミングでスロットルをこの位入れよう」と考えていてはうまくいきません。
その代わり、車を良く観察して車が今どんな状況にあるか感じることに気持ちを集中します。 そしてその状況に対処する気持ちを持ちます。すると、指先はそれに合わせて勝手に良い塩梅に動くようになるのです。
言い方を変えれば、RC カーの操縦の練習では指が勝手に動くまで、練習する必要があります。