【2023年シーズンを振り返る】JBRL 1/8 スケールシリーズのエントリー傾向
最終更新日: 1/17/2024
以前の記事「【2022年度版】南カリフォルニアの R/C オフロードレースの人気の傾向」では、 現在、南カリフォルニアでは 1/10 スケールのオフロードカーよりも、1/8 スケールのオフロードカーの方が盛んであることを書きました。
さらに、その 1/8 スケール人気を牽引しているのは、電動カーであり、さらに全体的にトラギーも堅調に増加している、ということをお伝えしました。
さて 2023年10月に JBRL の 1/8 スケールシリーズが終わりました。ここでは、2023年のエントリー数を振り返り、そうしたトレンドがどうなっているか、みてみましょう。
JBRL とは何か?といったことについては、「【2022年度版】南カリフォルニアの R/C オフロードレースの人気の傾向」をご覧ください。
2023 年のJBRL 1/8 スケールの平均エントリー数
2023年は6ラウンド開催されましたが、6ラウンドのイベントの平均エントリー数は 254 でした。
2022年の平均エントリー数は 257 でしたから、2023年も高い水準ではあるものの少し減ったことになります。 2022年と比べてエントリー数が減った理由の一つは、山火事の影響でラウンド 3 のスケジュールが変更になったことが挙げられると思います。
例年ラウンド 1 のエントリー数が多く、ラウンド 6 に向かってやや減少していく傾向がありますが、2022年はラウンド 2 はサンダーアレー開催で 325 エントリ、 ラウンド 3 はプロラインレースウェイ開催で 286 エントリーありました。今年はラウンド 2 がプロラインレースウェイ開催で 307 エントリーですが、ラウンド 3 はサンダーアレーで開催されたのにもかかわらず 231 エントリーしかありませんでした。
プロラインレースウェイは常設のトラックではなく、プロライン社のテストトラックであり、ピットエリア等が比較的狭いです。 一方、サンダーアレーは常設のトラックで、公園の敷地内にあるためピットエリアも十分で、通常たくさんの人が集まります。
ラウンド 3 はもともと7月に予定されていましたが、大規模な山火事が発生したために急遽延期。急に8月に変更されたために、参加の都合がつかずレースに参加できなかった人が多かったと思われます。もしラウンド3が予定通り開催され例年通り 300 エントリー程度あれば、 平均エントリー数は 260 を超えていたと見られます。これは 2022年を上回る数字。全体的な人気が低下したとは言えないでしょう。
従って、1/8 スケールレースの人気自体は相変わらず盛り上がったままと言って良いと思われます。
ナイトロと電動のエントリー数
1/8 ナイトロカーのエントリー数と電動カーのエントリー数は次の通り。
ナイトロはやや減り、おととしの水準位。電動カーは増えていることがわかります。
Rookie クラスは電動とナイトロの混成クラスなので、集計から除外しています。このため電動とナイトロのエントリー数を足し合わせても、総合のエントリー数になりません。
ナイトロと電動のエントリー数の比率を見ると、次のようになります。
わずか4年前のシリーズでは全体の20%程度だった電動カーが、2023年には45%もの割合を占めています。
エンジンカーに比べると電動カーは、 1/10 オフロードなどの、電動の他のジャンルから参入しやすいのは明らかです。サイズは違えど、電動カーとしての基本構成は同じであるため、新しく覚えることはほとんどないためです。
ナイトロと電動の比率が逆転する日が来ることも現実的になっています。
バギーとトラギーのエントリー比率
バギーとトラギーのエントリー数の比率は次の通り。
相変わらず、バギーが多数を占めていますが、じわじわとトラギーも増えてきています。
最近はトラギーも、スタイリッシュなボディーを搭載することが増えたことも人気の要因の一つではないでしょうか。 見た目に差がなくなれば、より大きく、よりパワフルで、タイヤも大きく、フォーギビングで楽しい車の人気が出るのも自然に思われます。
1/17/2024 追記 先日の ROAR 幹部会議において、2025年からはバギースタイルのボディー (いわゆる「ブラギー」ボディ) の使用が禁止されることになったそうです。フロントショックがボディで覆われ、フルサイズの荷台がある、従来のボディの形式に戻ることになるそうです。
確かに現状は単に、「大きなサイズのバギー」となっているので、言われてみればこの制限は妥当かもしれませんね。
以上、2023年のJBRLを、エントリー数を通してざっと振り返りました。1/8 スケールオフロードの人気は続いており、特に電動カーの増加が顕著である上に、全体的にトラギーも増えている、という傾向は 2023 年も持続していたと見て良いと思われます。
改訂履歴
1/17/2024: ブラギーボディーの制限について追記
1/7/2024: 初版作成