1/8 電動オフロードカーで使うバッテリー

最終更新日: 2024年3月19日

1/8 電動オフロードカーで使うバッテリー

1/8 電動オフロードカーでは 4S の LiPo バッテリーを使います。

4S のバッテリーを1本使うか、または 2S のバッテリーを2個直列に繋いで 4S とします。

LiPo バッテリーの接続

4S LiPo バッテリーの場合

4S LiPo バッテリー1個の場合は、単純に ESC に直接接続します。

2S LiPo バッテリーを2個接続する場合

2S の LiPo バッテリーを2個繋ぐ場合は、次のように直列に接続します。

2S の Shorty を2個使う場合と、2S のフルサイズ (スティックタイプ) を2個使う場合があります。

どのタイプのバッテリーを搭載可能であるかは、車によって違います。例えば、TLR 8IGHT X/E 2.0 では 2S Shorty しか搭載できません。

4S LiPo バッテリーの電圧

LiPo バッテリーは内部のセルひとつで 3.7V です。4S ということは、3.7V を4個直列に繋いでいる、ということです。従って、電圧は 3.7V × 4 = 14.8V になります。

S は直列接続 (Series Connection) の S です。

通常の LiPo バッテリーは 1 セル毎に最大 4.20V まで充電できます。従って、4S の LiPo バッテリーを満充電すると、 4.20V × 4 = 16.8V になります。

アメリカでレースに参加する場合、通常基本的に ROAR ルールに則ります。ROAR の規定では充電可能な最大電圧は 16.8V です。

レースのルールについては、参加するレース毎に違います。イベントによっては ROAR ルールに従う必要もない場合もありますので、イベントの主催者に確認してください。

4S LiPo バッテリーのサイズ

4S LiPo バッテリーのサイズは大きく3種類あります。「フルサイズ (Full Size)」「ショーティ (Shorty)」「LCG」 の三つです。

LCG は Low Center of Gravity (低重心) の略。LCG は LP (Low Profile) とも呼ばれることもあります。要は背が低いバッテリーのことです。

「フルサイズ」と言われるバッテリーは、長さが約 138mm、幅 47mm、高さ 48mm 程度です。

「フルサイズ」を標準として、「ショーティ」は長さが短く、「LCG」は高さが低いです (通常 38mm 程度)。

サイズの数字は目安です。特に高さに関しては明確な決まりはありません。「やや低め」が「LCG」という程度で考えるのが良いです。

基本的には上のような寸法であることが多いですが、バッテリーの種類によってはサイズが異なる場合もありますので、購入の際には寸法にも注意が必要です。

例えば Spektrum の 6800mAh の 4S バッテリー (SPMXB4S68) は次のような形状です。

高さは上記 LCG 程度ですが、長さは 157mm と、一般的なフルサイズよりも 20mm ほども長いです。 このバッテリーは、サイズが大き過ぎてたいていのバギーには搭載できません

4S LiPo バッテリーの重量

4S LiPo バッテリーの重量はバッテリーサイズによりますが、通常は 480g 程度から 610g 程度のバッテリーを使用します。

同じ 4S LiPo バッテリーでも、モノによって、重量はだいぶ変わりますので注意が必要です。

例えば、同じスペクトラムのバッテリーでも 6800mAh は 650g、 6500mAh は 495g 程度とだいぶ違いがあります。

1/8 電動オフロードカーで使うバッテリーの容量

E-Buggy で使う LiPo バッテリーには、特に決められた容量というのはありません。しかし、電池切れで途中棄権にならないよう、バッテリーの容量には十分注意する必要があります。

10分のレースで余裕を持って走り切るには経験上、信頼のおけるブランドのバッテリーを用いた上で、バギーでは最低 6000 mAh 以上、トラギーでは 6400 mAh 以上の容量のバッテリーが望ましいです。

バッテリー自体の品質、状態によっては表示された容量通りに使用できない場合があるので、注意が必要です。

以前、値段の安いこちら (下の写真) のバッテリーを試したことがあります。

表示では 6000mAh と記載されていましたが、実際に使ってみると、1900kV のモーターを搭載したバギーで走り、わずか 6分しか持ちませんでした。これでは 10分のレースでは全く使えません。一方、Protek のバッテリーでは 5600mAh と表示されていますが、12分以上走ることができました。

普段の練習時からストップウォッチを使うなどして、何分走行可能だったか、注意を払っておくと良いでしょう。

LiHV と LiPo

最近は高電圧 (High Voltage) の LiPo バッテリーが主流になっています。HV の LiPo バッテリーは LiHV と表記されますが、LiHV も LiPo バッテリーであることに変わりはありません。

LiHV では 1S で 3.7V ではなく、0.1V 電圧が高い 3.8V (または 3.85V など) です。従って、4S では 3.8V × 4 = 15.2V になります。 充電可能な電圧の上限は、LiHV バッテリーでは 1 セルあたり 4.35V です。従って 4S では 17.4V まで充電できることになります。

しかしながら、注意する点としては、LiHV であっても、一般的なレースのルールでは、充電して良い電圧は 1S で 4.2V までであることが多いです。

特にアメリカ国内のレースでは、特にルールの明記がない限り通常暗黙的に ROAR ルールに則っています。ROAR ルールでは 2S で 8.4V、4S で 16.8V が、ルール上の充電の上限です。 LiHV というバッテリー自体は ROAR 等の公認バッテリーになっていても、だからと言って、17.4V まで充電してレースに参加して良いわけではありません。

レースのルールについては、イベントの主催者に確認してください。

バランスリードに注意

4S LiPo バッテリーのバランスリードは、5ピンの JST XH コネクターが用いられる場合が多いです。その場合、XH アダプター等を介して、下の写真のように充電器とバッテリーを接続することになります。

この際、XH アダプターとバッテリーの間のバランスリードに注意が必要です。なぜなら、同じ XH コネクターでも配線が異なる場合があるからです。

下の写真では、上は Protek のバッテリーで使用するバランスリードで、下は Gens Ace のバランスリードです。同じ色のコネクター、同じ色のワイヤーが使われてますが、コネクタの向きが異なっています。

このため、バランスリードはバッテリーメーカー指定のものを使うように注意しましょう。

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