リーディ・レースで学んだ「レース展開」
普段からレース観戦はしているのですが、今回 (2012年1月)、 リーディ・インターナショナル・オフロード・レース・オブ・チャンピオンズ(以下、リーディレース)を観戦して、 特に気付いた点があったので書いておこうと思います。
それは 「レースの展開」 についてです。
レースの展開とはつまり、5分なり10分なりのレース時間がどのように使われているか、ということです。
私にとってこの点は、普段のレースでは案外気付かず、リーディレースで世界のトップ選手同士によるレースを見ることによって、より鮮明にみえてきたものでした。
典型的なレースの展開は以下のようになっていたように思います。戦術とともに書いてみます。
1. スタート (0:00 - 0:01)
横滑りしないよう、急加速に気をつける。
スタート時、ラインに並んだら少し車体を上方から抑えて、サスペンションを少し沈み込ませる状態にする。これは単独では無理で、スタートを設定する人にお願いするほかない。
2. スタート直後のコーナー (0:01 - 0:05)
スタート後のコーナーは最もクラッシュの発生確率の高い場所のひとつ。混乱に巻き込まれないよう、十分に気をつける。
巻き込まれてしまったら、あせらず素早いリカバリを狙う。
3. 序盤戦 (0:05 - 1:30)
1~3 周は僅差での多数の車両による周回が続く場合が多い。
ここではまだスタート後の緊張感が解けないためか、単独でのミスにより遅れをとる車が多い。相手のミスに巻き込まれずに走行し、抜かすことは考えずに自分が体勢を整えることに専念。
4. 中盤戦 (1:30-3:30)
独走する場合もあるが、通常1、2台程度の競争がある。
ミスしないで前を走る車についていく、あるいは後方を走る車と一緒に走るつもりで、淡々と周回を重ねることが重要。
あまり攻め込まず、相手のミスを窺うほうが得策。
相手の単独ミスには巻き込まれないように気をつける。
5. 終盤戦 (3:30 - 5:00)
残り1分30秒くらいからは、少し積極的に抜かしにかかる。
内側から抜ければ良いが、外回りでも構わない。そのままでいけば、どっちにしても負けるので。
ただし追突によって前方の車が走行ラインを乱すか、クラッシュした場合は相手の復帰まで待つ余裕を持つ。ぶつけて抜かすことはご法度。